7月終わり。

商工新聞2013年7月29日号の紹介です。(抜粋)

1面:「防火戸づくり極める町工場 危機乗り越え事業を継承」
   防火戸づくりの町工場「中島工業(株)」はスカイツリーにも防火戸を納品。「三角形の防火戸の製作には独自の技術が必要」と胸を張る代表取締役。
    「防火戸のことならナカシマ」と業界の中では評判だが、10年前手形をだまし取られる事件があり、結果、民事再生手続きを取り、仕事が減って資金繰りが悪化。国税・地方税が払えなくなり、市役所で相談したが、払う意思を示す中島さんに担当者は冷たい態度。同時期、前橋市の税務徴収は差押えを乱発していて、群馬・前橋民商が抗議し、納付相談に応じるようにも交渉していた。「税金のことなら民商」と聞いていた中島さんは民商に相談。分納を認めさせた中島さんは差押えの解除を求め、現在も民商の仲間と一緒に交渉中。
    創業40周年を迎えた中島工業(株)は債務返済を終え、事業再生でき、「ようやく息子に事業継承する土台ができた」と中島さん。高い完成度と美しさを兼ね備えた製品づくりが次代に継承されていく。

   「独自の味とスタイル追求 辛さ40段階のスープカリー」
   宮城県兼仙台市「SHAKA」はスープカリー店。「仙台独自、お店独自のスープカリーの味を目指していきたい」と店主の鈴木さん。辛さ40段階、メニューは13種類だが、お客さんの要望に応える形でメニューを増やしていきたい、と語る。


2面:「消費税増税得するのは輸出大企業」
   来年4月から消費税を引き上げようとする安倍政権。秋に動向を判断するといいますが慶應義塾大学の金子勝教授は「輸出大企業だけが得する消費税増税はやりすぎ。輸出戻し税も問題。公平な税体系が必要」と訴える。

   「換価の猶予勝ち取る」
   鳥取民商の会員は不況で地方税や国保料をやむなく滞納し、鳥取市に売掛金を差し押さえられた。「生活や事業に支障が出る差押えは不当だ」と抗議し続けるが、市は差押え解除を認めず。売掛金は入金予定日に差し押さえられたが、後日、市から「差し押さえた分を返します」と連絡が。会員側の主張を認め、後日、換価の猶予の決定通知書が届けられた。不当な差押えから営業と暮らしを守る鳥取地裁の児童手当返還の判決が影響しているのかもしれない。

  「300人が税務署へ抗議」
   3・13重税反対統一行動福島実行委員会は6月13日福島税務署に収支内訳書の提出強要をやめるように抗議した。収支内訳書と督促状が入った封書が納税者に送り付けられ、不安や疑問が広がっていたためだ。「原発事故の風評被害を受けている福島市で、税務署が納税者の不安をあおるべきではない」と福島民商会長。収支内訳書がないことを理由に納税者に不利益を与えないこと――等の請願書を提出し、収支内訳書を返還した。

  「不服審判所で裁決 消費税の課税取り消し」
  京都・福知山民商の会員(焼肉店、養蜂)は福知山税務署からの消費税の決定処分と無申告加算税の賦課決定処分のすべてを取り消す大阪国税不服審判所の裁決を勝ち取った。


3面:「生存権と両立しない」
   消費税増税法案と抱き合わせで成立した「社会保障制度改革推進法」は、憲法25条「生存権」を投げ捨て、社会保障の理念を捻じ曲げている。消費税増税の根拠を社会保障財源といいながら真っ先に削減された社会保障。くらしの最低保証を引き下げる全国民への攻撃に他ならない。
   

4面:「創意工夫の宣伝物 打って出て値打ち発信」
   各地の民商や県連では、実績を押し出したり会員の声を紹介するなど工夫を凝らしたチラシなどの宣伝物を作成している。各種宣伝物で民商の魅力を押し出し、商工新聞読者を増やしたり、会員を増やしている。
   北海道・札幌中部民商でも、路線バスに広告を掲載しているが、広告を掲載後、すぐに「資金繰りを相談したい」と相談があった。市民に民商の存在が広まっている。

   「名刺マスター 経営伸ばす出会いの法則10(最終回)」
   二つ折り名刺を愛用している三反田さん。経営、営業、コミュニケーションは名刺を活用することで大きく変化する。人との出会いが未来を作り、1枚の名刺が出会いを変える、と三反田さんは締める。


7面:「原発なんていらないよ」
   静岡県連も加盟する、浜岡原発廃炉・日本から原発をなくす静岡県連絡会は「0630原発なくそう紫陽花パレード」を開催。毎週金曜日の原発抗議行動50週目を記念して取り組まれた。

   「日本国憲法豆本」
    広島・福山民商の「きまぐれぎゃらりぃ 一楓かん」の河岡さん「日本国憲法豆本(製本:海文社印刷)」を完成。憲法9条、96条改悪を狙う政権や、「戦争に行かない人間は死刑」発言が飛び出す状況で、「護憲」ではなく、持ち歩く憲法で「憲法を活かす=活憲」の立場で戦争阻止に活用してほしい、と語る。